東京農工大学、都市型農業の革新モデル構築に向けた研究会を始動
Dejima Intelligenceも参画
東京農工大学は18日、都市型農業の新しいパラダイムを模索する研究会の第一回会合を、同大学本部(東京都府中市)で開催した。本会合は、東京都との連携協定に基づき、限られた都市空間を最大限に活用し、主食やタンパク質の防災備蓄、教育、国際的な発信を支える循環型農業の構築に向けた取り組みを深めることを目的としている。
現在、東京都内では農地面積、農家数、農業生産額のいずれも減少傾向にあり、また、猛暑や豪雨といった極端な気象現象が増加している。
こうした状況下では、限られた土地で高い生産性を維持しつつ、環境負荷を最小限に抑え、気候変動に柔軟に対応できる農業システムの確立が急務となっている。農工大は、都市型の稲作や養鶏を中心に、新たな農業形態を提案。これらを相互に補完し合う形で、肥料や飼料の循環利用を進めるモデル案を発表した。
会合の冒頭で、千葉一裕学長は「東京及びその周辺地域には3,500万人以上が住んでおり、世界中で同様の都市集中が進行しています。
東京が先駆けとなり、都市に暮らす人々が安全で持続可能な生活を送れる未来を創造することが重要です」と強調した。
この研究会には、地元企業、コンサルティング会社、農業団体の関係者が委員として名を連ね、東京都産業労働局がオブザーバーとして参加している。なお本件に関して、Dejima Intelligenceは大学からフィージビリティスタディ業務を委託されこれからの都市型農業に関する知見を提供していく。
日本経済新聞 2025/9/18 掲載
東京農工大学、都市型農業モデル構築へ研究会 都の政策に反映へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC182XM0Y5A910C2000000


